ライブ音源の洋楽を聴き取るやつがいたんですよ

男は黙って対訳

僕が中学生だったころ、「俺ライブ音源リスニングしてるわ」ってやつがいた。

「カーっ! 難しいわ~! つれ~! ライブ音源、聴きずれ~!」

いや、当たり前だろ!

CD音源でも聴き取るのなんて難しいんだから。

なんで、よりによってライブ音源で挑戦すんだよ!

歌詞カード見ながら聴けばいいじゃん。

ていうか、日本盤なら対訳だって付いてくるし、なんかボーナストラックだって付いてくるじゃんかよ。

日本盤の最後に入ってるアコースティックバージョンなら、テンポもゆっくりで聴き取りやすいかもしれないだろ。

(ぽろろ~ん)

そもそも、音楽を楽しみながらリスニング力まで鍛えようとしてんじゃねえよ。

なんでも一石二鳥で済まそうとするな。

目の前にある音楽に集中しろよ。

音楽は“ココ”で聴けよ!

(ドンドン)

のびしろ

ブリンバンバンボン、ブリンバンバンボンってあんな早口で言われたら、日本語でもよくわからない。

そりゃ洋楽で聴き取れない曲があったって当然なのだ。

そんなんでもTOEICのリスニングなら満点は取れるし、日常生活でも、その場の空気や身振り手振りでなんとなくわかる。

それ以上、何を求めんだよ。

国際恋愛してることが唯一のアイデンティティみたいなあいつだって、ダーリンの声なんて別に全部は届いちゃいない。

届いてるのはフニャチンだし、それだって届いたと言えるのかわかんねえよ。

日本男児のカチカチちんぽ、なめんじゃねえぞ。

誰が言ったか知らないが

洋楽なんて、僕は生まれてこの方、満足に聴き取れたことなんて一度もない。

だからこそ、タモさんと、あのコーナーでしか見かけないおじさんと一緒に、空耳アワーを楽しめるんじゃないか。

それで十分だろう。

英語の音なんて、ノイズキャンセリングイヤフォンで全部シャットアウトしちまえばいいんだ。

僕のこの耳は、ネイティブが唇を噛みしめて出す音を聴くためにあるんじゃない。

小鳥のさえずりや、あの子の心臓の音を聴くためにあるんだから。