紙の一冊
名著は一人では書けない。
二人要る。
そう、TEX加藤とTOEICだ。
一人の天才だけでは名著は生まれないのである。
僕は『金のフレーズ』をめくりながら、あることに気がついた。
よくできすぎている。
TOEICなんて、とりあえずこの単語帳やっとけばいいじゃん。
試験会場でもみんなこの本持ってるし。
…!
待てよ。
TEX加藤がTOEICを攻略する本を書く。
その結果、日本人の平均点が上がる。
平均点が上がってしまったTOEICは、ムスっとしながら試験の難易度を引き上げる。
そこでTEX加藤がまたしても、難しくなったTOEICを攻略する名著を生み出す。
すると今度はETSがさらに難しい問題を作り、ついでに、その難問に立ち向かうための公式問題集まで発売する。
この繰り返しだ。
自分で難化させといて、難問を集めた公式問題集を出すとは、これいかに。
私利私欲にまみれた銭ゲバモンスターを生み出したのは、ほかでもないTEX加藤なのである。
僕たちが効率よくTOEICのスコアを上げられるのはTEX加藤のおかげであり、TOEICの難易度が上がっているのはTEX加藤のせいなのだ。
こうしているあいだにも、『金のフレーズ』がまた一冊売れていく。
そのたびに、TOEICがまた少し難しくなる。
――今月も来月も、Part 7で時間が足りない――
いい加減にしろよ、TEX加藤!
ん?
もしかして、こうして街がきれいに保たれてるのも、TEX加藤が『金のフレーズ』で意図せず得た印税から、途方もないTAXを納めてくれてるからなのかい?
ありがとう、TEX加藤さん。
誠に勝手ながら、Poncotsu Englishの公式アンバサダーにTEX加藤さん、あなたを任命します!