ぼくははぐるま
人間じゃないよ
「この仕事、あなたにしか任せられないんです。単価はこれくらいでどうですか?」
(やっす! でも、ほかに仕事もないし。それに、この仕事ってたしかに僕にしかできないから、継続して仕事もらえそうだ)
「はい、よろしくお願いします!」
~数か月後~
最近、仕事の依頼が来ないな…。
求人でも検索してみるか。
あ、最近仕事をくれないあの会社、求人募集してるぞ、どれどれ…。
- あるプロジェクトを引き継いでもらいます!
- 今回は特別に翻訳未経験者でもOK♪
- 時給1000円!
- TOEICは500点から。
- 交通費全額支給!
- オフィスグリコ完備!
そうか。
代わりを探しながら、少しずつ僕の仕事を減らしてるんだ。
ただでさえ激安単価なのに、この会社にとっては外注に出すこと自体が高いんだ。
TOEIC 500点。
翻訳未経験者。
誰でもいいんじゃないか。
僕の代わりはいる。
ライバルはAIだよ
「う~ん。英語できる人なんていっぱいいますから。あなたの代わりなんてたくさんいます!」
就職活動のときに言われた一言を思い出した。
いる、たくさんいる。
僕の代わりはたくさんいる。
そうか、よかった、がんばらなくてもいいんだ。
やめたくなったらやめてもいい。
僕の代わりはたくさんいる。
嫌になったら、全部山本のせいにしてやめればいいんだ!
「おーい、山本ぉ〜、翻訳やめちゃったよ~」