うじゃけた顔してどしたの
高校1年生のころ。
英語の時間。
「はい、じゃあこの単元で出てきた新しい単語、隣の人と組んで問題出し合って~」
僕がペアになったのは、右隣の女子だった。
彼女には、僕が古文の文法問題を全部間違えたとき、一問一問、赤ペンで正解を書いてくれた恩があった。
僕から問題を出すことになった。
「……じゃあ、これ。ウォー。なんて意味でしょう」
「えー、何それ? なんて? もっかい」
「ウ……ウォー」
「なに? なんて?」
「ウォー!」
「わかんない」
「えっとね、この単語。なんて意味でしょう」
僕は教科書の“war”を指さした。
「ああ、ワーか! ワーって言ってくれないとわかんないよ」
「……ごめん」
僕は英語の勉強をやめた。
『スター・ウォーズ』は『スター・ワーズ』じゃない。